Wednesday, December 22, 2010

アートセミナー「テートモダン」(その1)

人間の五感において、聴覚は新しいものに対する刺激に対してのリアクションが比較的遅い(例えば、新しいジャンルの音楽とか)ことと比較すると、視覚という感覚は反応がリアクションが早い、つまり適応しやすい感覚なのだそうです。

ということは、アートを観るという視覚的なアプローチは、音楽よりも新しいものを生み出し認知される可能性が高いはず...なんて思ってみるものの、やはりピカソやダリ、モンドリアンなんて画家たちを20世紀を共に生きてきた私たちにとって"難解なもの"というのは事実かもしれません。思い起こせば、幼少時代にむちゃむちゃに描いた絵をみては「ピカソ!!」なんて言っている同級生がいたよな〜(苦笑。

とはいえ、今改めてピカソが描きたかったものについて考えてみると、時代的背景やら彼がいかにクレバーな人であったのか、先進的な人であったのか、なんてことが見えてきます。彼と友人の二人で始めたといわれるキュピズムにしても、彼らが本当に描きたかったものは"視点を色々変えてみること"ということではなかったのでしょうか。

事実
、キュピズム初期の彼の作品をみると昔ながらの遠近法を超えた多角的な視点の差異を楽しんでいるかのような実験的な作品と出会うことができるでしょう。どうです?(左写真参照)

と、あらためて考えてみると、この"視点を色々変えてみる"ということは、まさに今の私たちの生活に大きなヒントを与えてくれます。学校の先生や上司に一度は言われたことがあるのではないでしょうか。

"ひとつの視点ではなくて、色々な角度からものごとを考えて判断するようにしなさい"なんて言葉。では何故いろいろな角度からみる必要があるのか?それはひとえにそうして見ることによって、リアリティがみるからってことですよね。色々な考え方や見方がある。だからこし、そうして色々見た結果の中心に真実がある。ピカソが試みていたことのこたえが、なんだからそこにありそうです。

ダリという画家も面白い人ですよね。初めてパリで彼の美術館に行った時に、階段が歪んでいたり、展示さいれている絵が歪んでいたり、一緒にいったバレエのお姉さんといっしょに「美術館の中もダリっているんだね(笑)」なんて話をしたことが思い出されます。では彼は何をあのスタイルと画風で伝えようとしていたのか。S先生曰く、「相対性理論」に影響をうけている...だから時計が歪んでいるのだと。

ううむ、相対性理論ときたか。。。ちょっと調べたらこんな説明を発見(↓)。


なんだかアートは時代を背景するとはいうものの、そういう意味では本当に興味深い。そうして再び今回のテーマの確認。

「アートって何なのか?
(つづく)

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