Friday, December 10, 2010

ゴッホ展@新国立美術館

ゴッホの描く絵には、イトスギ(糸杉)が幾度となくでてきます。

キリスト教の世界において、イトスギはイエスが磔にされた十字架が作られた木。そしてギリシア神話では美少年キュパリッソスが姿を変えた木(悲しみの象徴)であるそうです。さらに付け加えると花言葉は、死・絶望・哀愁。なんだかとても悲しい逸話が関係してくる木であることは、間違いないのかな。

今日は英語のお勉強の後に、昨日思い立った(というより気がついた)「ゴッホ展」に急ぎ足を運んできました。我ながら、思い立ったら即行動。この性格ってどうなんでしょう(笑)。とはいえ、会期終了直前でもあるし、たまらなく(平日だというのに)混んでいたので酸欠になりました...。ゴッホって、なぜにこんなに日本人に人気なんだろうね。

今週のセミナーでの学びである「ゴッホ=オランダ人」という観点に着目してみてきたこの展覧会。これまでは色彩の画家(特に黄色とか青とか)として認識していたゴッホとは、少しばかり違った視点が見えてきました。特にオランダ時代のリトグラフと一方でのサンレミ時代の作品たちが興味深い。今更ながらにとってもオランダ人気質が溢れているというか、見え隠れするのだなって、思ってしまいました。

ちょっとした視点の変化だけだというのに、そんな世界観を知ることができたことによって、もっと画家本人の心に歩み寄ることができたのかもしれない(思い込みもあるけど)。でも、そんな気持ちになれるくらい、別の視点を知るって大きな事なのだなって、今更ながらに実感する。

アート好きだけど、それ以上に画家が好き。
絵画技法は語れないけど、描いた人となりの歴史を知りたいと思う。

...私はとことん"人間"ってやつが好きらしい。

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