Thursday, July 14, 2011

「ストーリー・セラー」(有川浩 著)

世の中には、物語を「愛する人」と、
物語に「愛された人」がいる。
すなわち、読む側と、書く側。
残念ながら、どちらの人間かを
自分で決めることはできない。

「愛された人」から「愛する人」へ、
心を込めて。

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帯広告に書かれていた言葉にどこか心のひっかかりを覚えて購入。思えば、ストーリーものな小説ジャンルを手にしたのは久しぶりです。

この本のストーリーの主役である「書く側=小説家」から見える世界と「読む側=夫」から見える世界。補完しあいながらの二人の関係は常にとても穏やかであり、しんみりもしている。そして継続している。なんだろう、二人でつくりあげているってこういう関係なんだろうなって思ったりもしました。どちらの判断基準の中にも相手がいて、いるからこそ立ち上がることができて、感謝し合える。なんだか理想やな〜。

子供時代から「相手の立場や気持ちになって行動しなさい」と幾度となく母に言われながら成長なぞしてみましたが、どうやらこれって普通じゃないんだね、ってことを最近知りました。「こんなこと言ったら傷つけちゃうな〜」とか「これ、率先してやったら嫌だろうからこっそりやっておこうかな〜」とか、自然に考えるものだという前提は、単なる思い込みらしい...って、マジですか?!

とても幸せなことに、私のまわりは共にいる相手のことを尊重してくれる人が多いから感謝。
人って難しいんだね。
なんだか最近、色々考えます。

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