Sunday, July 31, 2011

「ANA+OTTO/アナとオットー」(1998西仏)

明け方の地震ですっかり目が冴えてしまいました。いつも以上に、長くて大きな揺れを感じませんでしたか。

今日のような理由がある眠れない夜以外でも、眠れない日は無理せずに起きちゃうことにしています。そんな時に選ぶのは、ハリウッド系の早い展開の映画ではなくって、穏やかな展開が魅力のヨーロッパ映画。今朝のチョイスは、凛とした冷たい空気の中(北欧)で、出会うべくした出会った二人の悲恋物語。スペインというと、もっともっと情熱的なラテンをイメージしますが、この一本は本当に静かにすすみ、深いところでつながりながらもすれ違う二人を観客は見守ることとなります。

運命の相手ともいえる相手が、思えば両親の再婚によって義理の兄妹となる。昔の大映ドラマ、最近でいうなら韓流ドラマの展開かって感じの脚本ですが、この映画の二人の場合はそれをも「普通に」受け入れ、相手を「そのまま」受け入れ、自分の想いを包んでしまっている感じが、劇的感を取り除きます。ひたすら「静」なんですよね。

二人の偶然ともいえるすれ違い具合を見守りながら、最後の最後には出会えるのではないかと思わせ、そして出会うことができた瞬間の悲劇。朝から観るにはどうよ...と思いつつも、深くて重くて、色々なことを考えさせてくれる映画でございました。

アナとオットー。おすすめです。

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