Wednesday, August 04, 2010

アートセミナー「ゴッホ」

「ぼくはこう信じているんだ。たとえ他人に誤りを指摘されるような作品を描いているとしても、作品のもつ特質と精神的な内容を尊重する人にとっては、誤りなど目に映らない生命力と存在理由がぼくの作品にはあるだろう」(1885年)


思えば、こんなにも日本人にとって親しみがあって、こんなにも
沢山の作品(素描で千百点、油彩で九百点)を残している画家、ヴィンセント・ヴァン・ゴッホが自殺し亡くなった年齢と同じ年になってしまった。彼の足跡の一つでもあるアルルに訪れたのは今から、8年も前だったな〜。

てことで、今週のセミナーテーマは「ゴッホ」。10月から今年も展覧会やってきますよね。なにげに今、開催しているオルセー展(といいつつ、まだ行ってない...うぎゃ!)でも数点きているし、そういう意味では「再び」って感じなのかもしれないけれど、先生曰く、今回秋に開催する「ゴッホ展」は、これまでの日本ではあまりなかったテーマ性(オランダやベルギー時代の暗い作品から、自殺するまでを追っている)あるものらしいので、ちょっと楽しみでございます。

ゴッホは短命でもありましたが、画家歴は実はとっても短くて、約10年。だというのに、どうしてこんなにまで愛され、後世に残っているのでしょうか。先生曰く、弟テトのお嫁ちゃんの功績がなんとも大きい(すべて、兄弟の書簡と絵をカタログ化し、寄付したらしい)のだけど、それよりなにより、ゴッホの絵は印象派といいつつも、とても挑戦的でもあり、革新的でもあり、チャレンジ溢れ、様々な試みをどんどんとトライしていった興味深い人であったのでしょう。芸術家たるもの、やっぱり"変わっている"のは確かだろうけど、だからこそ「クリエイティブ」を追求したのだとも言える。なんだか今まで見えていなかったゴッホ像を知る事ができたような気がします。

8年前にこんな彼自身を知る事もなく訪れていた「サン・レミ」の精神病棟。
なんだかもう一度、彼の心にふれたいと、今日のセミナーを受けながらぼんやりと感じました。私と同じこの年齢で生涯を終えたゴッホ。とても近しく、そして遠くも感じます。

彼は今、彼の描いていたあの青い青い空の上で、何を思っているのでしょうか。

没後120年 ゴッホ展
http://www.gogh-ten.jp/index.html

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