Saturday, August 07, 2010

「ディズ二ー7つの法則」(トム・コネラン著)

最近お馴染の事務所蔵書から。

1997年に出された本ですが、とても読みやすく、わかりやすい一冊だと思いました(上から目線的表現か!?)。私的な観点でいうと私はどうにも「ねずみの王国」の「夢の国」加減が苦手だけど、公的なマーケター視点で言うと、常に「顧客満足世界一」といわれるこの企業に学ぶことは多々あるというのは事実。だからこそ、この「わかりやすさ」は脱帽です。w

ストーリーは、小説のように展開されます。顧客満足を高める目的の研修に参加する5人の登場人物。そのポジションも社長であったり、工場長であったり、銀行家や営業マン。それぞれが、ディズニーワールドにそれぞれの目的をもって訪れる3日間の出来事。当初からやる気がある人、まったくない人の設定も、通常の研修セミナーでありがちな設定です。

研修コンダクタからの7つのレッスンを受けながら、最終日に彼らがディズニーの文化と伝統を学んだ結果にもちえるに至った気づきとは・・・。3日間でどんどんと変化を遂げていく登場人物たちの心理描写もうまく表現されていて、読者も一緒に心の変容を感じることができます。そういう意味では、学べる教本であるとともに、小説としても面白いですね。

個人的には、当然のことであってもふと忘れがちなレッスン一つ目の言葉に、冒頭からはっとさせられました。
「顧客が比べる全ての企業が競争相手だ」。

電話応対や納期、納入に関してのフォローやリアルな接客対応は、知らず知らずのうちに業界が違っていても、企業はいつもディズニーと比較されている。確かに、コンビニエンス、銀行、洋服を買いに行った時、電化製品の修理をお願いした時のそれぞれに人が相手の企業生活、当然のことですよね。

顧客満足という考え方のエッセンスを教えてくれる一冊。
お薦めです!!

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