Thursday, August 26, 2010

「屋根の上のバイオリン弾き」(1971)

いまさらながら、映画「屋根の上のバイオリン弾き」を観てみました。

森繁久彌さんのミュージカルで有名なこの作品ですが、「日本人のミュージカル」っていうのがどうにも、苦手なことがあってタイトルは知っているけど観たことも興味をもったこともないまま、ここまで来てしまいました。で、なぜにいきなりというのは、昨日のアートセミナーの中で、実はこのミュージカルは「シャガールの絵からヒントを得ていた」という話があり、そういやこれってどんなお話なんだっけ?とついつい帰宅途中にレンタルへ。私ってやっぱり単純だ...(苦笑)。

さて。

あらためて観てみると、この作品って正直びっくりするほどユダヤの文化的事情、時代背景、政治問題等がちりばめられている内容だったので、なぜにここまで日本のロングランされているのか、不思議に思いました。ムスリム文化については、日本人のわりによく知っている方ですが(苦笑)、ユダヤについては「SATC」情報くらいで、あとは教科書的(それもめちゃ初歩)な知識しかない私。おそらくそんな私だから、作品の本当のところってあまり理解できなかったように思うのだけど、多くの日本人がこの作品のなんたるかっていう部分って本当に理解して観ているのだとしたら、どこでその知識を仕入れたのだろう。。。それが知りたい。

先日英語の先生(Canadian)と、宗教について話す機会があって、自分がいかにキリスト教ですら理解でてないかっていうことが(大学がカトリックだったのに)、おもいっきり自覚されて勉強しなおさなきゃって思っていたところなんだよね〜。

こんなにもグローバル化した世の中だというのに、宗教とかその国の文化とかタブーとか教えてもらう機会ってないよね。いつも思うのだけど、学生時代に世界史を教えるのと同時に、これらの情報って教えてあげればいいのにって思ったりする。その方が、よっぽど「19○○年に○○が起きた」なんてことを覚えるよりも、その後の人生に(たとえ海外旅行に行くだけであっても)役に立つと思うし、興味深いと思うんだ〜。対象が人間だし。

結局、宗教を理解することができなかった(というか受け入れきれなかった)経験をもつからかもしれないけど、大人になりきってから「知ろう」って思うよりも、もっともっと若いうちにそんな機会があればいいのに。この作品だって、表面的なことだけではなく、もっと深いところを理解してもらうようにPRできていたら(演出含めて)いいのにね。

色々考えることができたいい作品の一つ。いまさらなんですが、オススメかな。

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