Thursday, May 19, 2011

「パリ 恋人たちの2日間」(2007仏独)

パリという言葉を見つけると、ついつい現実逃避したくなる衝動 にかられます。思えば1年3ヶ月は訪れていないその地に、友人Aちゃんが旅立ったと聞いたから余計に心が揺さぶられたとでも言うのでしょうか。でも今の私 は、物理的に逃避できないから、せめてと選んだ一本、「パリ 恋人たちの2日間」。

ストーリーはといえば...
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交際2年目のマリオンとジャックは、マリオンの故郷であるパリで休暇を過ごすことに。しかし、アメリカ人であるジャックにとってパリはトラブルの巣窟。数々の困難に見舞われるばかりか、彼女の元カレまで登場し……
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なーんて感じ。全編(ほぼ)フランス語でストーリーが展開するので、ジャック(アメリカン)がフランス語がわからなくてストレスが溜っていく様を一緒に体感できるな〜、って思いました。実際のところパリだとここまで英語が通じないってことはないけれど、「言語がわからない」ってことのストレスはなにげに今の私でも共有できたりして(苦笑)。そうそう、目の前でわからない言葉で会話されて楽しそうにされると、余計にイライラしちゃうんだよね〜。

映画としては、とてもフランス的。最初から延々と会話だけでストーリー展開すると、言葉・言葉・言葉。想いをぶつけて、喧嘩して、下ネタも隠さず話題にして、元彼の話ですらあけっぴろげ、皮肉めいた発言もしばしば。アメリカンな彼とフランス人な彼女のカルチャーギャップをうまく表しているよなぁ。そして、パリという街の「表面的な美しさ」と一歩日常にはいった時の「内面的な人間臭さ」みたいなものを2日間でいっきに体験することとなるジャックの困惑ぶりが、なにげに面白みを増していて巧いな〜なんて(←上から目線発言!?)。

最後にマリオンが独自の恋愛観をもちながらも、ジャックと向き合おうと決意したひとつの方向性。恋愛ってそういうものなのかもしれないなって思いつつ、やっぱりフランス女性は強いなとも思えました。私はやっぱり日本女だ。w

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