Thursday, December 26, 2013

生きていて。


数年前、SATCというドラマが女性の間で大ブームとなりました。女子会のはしりとも言えるこの作品。主人公4名が仕事のこと恋愛のこと、性のことを開けっぴろげに会話しあいながら、おしゃれなスポットで食事をする姿はある意味、30代女性の憧れだったのかもしれません。

その後、このドラマは映画化されて、主人公たちも40代に突入。なんとなくそれぞれの人生が現実味を帯びてくるのをぼんやりと感じたのは私だけではなかったでしょう。乳ガンの発症、不妊、離婚の危機、職場トラブル、パートナーとの別れ。そう、人生はそんなに単純なものではないってことを彼女たちはドラマの世界を飛び出して、銀盤の中でリアルに教えてくれたように思います。

そして今、こうして自分が彼女達と同じように40代を迎えて思うのです。「人生はそんなに単純なものではない」ってこと。

今年前半は本当にそんな思いの連続でした。当然、覚悟しなければいけない年だということは認識していたものの、あまりに重たかった。立ち直るまで、同じ年月だけ人はかかるというけれど、自分自身も同様に同じ時間をかけていたら人生終わってしまうほどの長さと深さの事象を抱えると、人ってどうしていいのかわからなくなって、思考停止しちゃうものなのですね(苦笑)。そんなことも正直、学びました。あああ、私もそれなりに年齢を重ねてしまったのでしょうか。

そんなことを考えての今日、友人から笑顔で告白されました。
「私、思ったより身体が丈夫だったみたい。気がつかないうちに身体が悪くなっていたんだ。子宮頸癌で精密検査中なんだ(苦笑)。ひとまず、仕事を年内で辞めて、年末年始はハワイにいってくるつもり」

今年、乳ガンで大切なバレエの師匠たる先生を亡くした私。私たちは年をとったけれど、癌という病気の前にたつとまだまだ若いので、どうしても進行ステージは早くなってしまう。気丈に笑う彼女を前に、情けないことに頑張った笑顔を作るしかできない私は本当に心の成熟ができていませんでした。

お願いです。仕事の愚痴でもなんでもいっぱい聞きます。来年も一緒にご飯食べよう。いっぱい笑おう。生きていてくれたらそれでいい。

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