Saturday, October 29, 2011

「しあわせの雨傘」(2010仏)

ドヌーブはジャージを着ていても美しい。

映画の原作である「ポティシュ」とはフランス語で豪華だけど実用性ない花瓶の意味。映画本編でも主人公のドヌーブが何度となく「飾り壷(つまりお飾りな妻)」という言葉を使います。女性も対等であるようなイメージのあるフランスですが映画の背景である1960年代は、まだまだ「女性は家庭で何もしなくていい」という時代だったそうです。それはある意味、幸せなことでもあるけれど、どこか「自分の存在の意味は?」なんて思い始めてしまうとそれはそれで辛かったのでしょう。旦那や子供たちとの関係性もそこには含まれているのだろうし...。

私は幸か不幸か(いや、どう考えても年齢的にヤバし!w)、「あなたは家にいてもいいよ」なんて言ってくれる相手もいないので、自ら稼がなきゃご飯も家も失ってしまう状況。だから本質的には、その閉塞感というか孤独感というかはわからないのだけど、友人達の声を聞いてみるとなるほどな...なんて思うところもあったりして。私だったら、そんな状況をどう過ごすのだろうな〜。

さて、映画。

ある意味、とってもフランス的な内容ですが、お話はシンプル。ある意味、予想を裏切られることないサクセスストーリーでございました。男性は面白くないかもしれないけれど、女性にとっては「生き方」として頷けるところも多いし、ちょっと皮肉めいたことも納得できたり楽しめると思います。

休日の一本にはオススメです。お時間あれば是非。

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