Wednesday, November 12, 2008

「ギルガメシュ叙事詩」


最近、厚意をいただいている方からのすすめで購入。私にとっては、まったく未知の「シュメール語」という言語で書かれた最古の文学らしく、興奮している相手を横目にしつつも、そこまで興奮するのであれば面白そうと誘いにのってみました(笑)。

で、読んでみたところ。確かにすごく興味深くて、こんな話が紀元前3000年にかかれていたという事にとても驚きました。

この詩がもつテーマとしては、現世と全く変わりません(しつこいけど、紀元前3000年ですよ!)。「ねたみ、増悪、娼婦、賞賛、権威」そしてなによりもの大きなテーマでる「生と死」
。どれをとっても、21世紀を生きる我々と変わらない。つまり人間の存在意義というか求めるものというのは、普遍性あるものなのでしょうか?

プラス気になったのは、二つの性について。「男」と「女」という性の存在と、神が定義づけている役割がなんとなく気になりました。フェミニストではないけれど、なんとなくこの時代から、「女」性というのは「男」性に対して、なんらかの変化をもたらす役割を担っているのではないかしら。「野」的な存在だった男が、「女」性を知ることによって「人」に変化していくということ。「女」主人が、ギルガメシュに恋をしたことが起因し神からの罰を生み出したこと。そして、せっかく手にした不老長寿の薬草を蛇(女の象徴?)が、横取りし食べてしまったこと。全てに関して、「女」性が絡んでいる。そういえば、アダムとイブのお話でも、「女」性であるイブがアダムをそそのかしたと言われていたっけ。。。ううむ

さて、薦めてくれた彼の感想。彼の専門は「動物行動心理」なるものなので、叙事詩にでてくるエンキドゥという男が「野」から「人」になったというくだりに興味をもったのだそう(以下、彼のメールから抜粋・・・)。

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何が「野」で何が「人」なのか。そしてそのきっかけはなんなのか?
科学的には「知恵」を持つという部分と「思慮」
が持ているようになるという部分だと思いますが、精神的深層部が知りたい。*********

なるほど、そういうことを考えるのかぁ。。。こんなに短い叙事詩だというのに自分とは違う観点で
モノを考え読み取っているのが、なんだか面白い。薦められて本を読み、感想を言い合うって、楽しみが倍になるようでちょっとお得な気分になりました。食わず嫌いはやめて、またやってみようっと♩

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