Tuesday, July 21, 2009

「Sagan」

ずっと見るぞ見るぞと、期待倍増のごとく「楽しみ」を育んできた映画「Sagan(http://www.sagan-movie.com/)を、最終週をもって観に行ってきました。もちろん彼女の処女作「悲しみよ、こんにちは」を読破しての、出陣です。いや〜、彼女の人生を追う2時間は、苦しかったし重たかったけど、めっちゃ心に刺さり考え込んでしまいました。

彼女の人生、それは日本人がもつフランス人のイメージとどこか重なるアンニュイな感じとでもいうのでしょうか。明るく笑っていても、どこか孤独を感じるシルヴィー・テステュー
の演技は、本当に感服。どこかの批評にも書いてあったように、本人が乗り移っているのではと思うほど素晴らしい。だからこそ、観客はこの重たい人生を脚本としてではなく、フィクションとして受け入れることができたのかもしれません。

サガンは、名声もお金も手にしたのに、ずっとずっと生きて行くことに孤独を感じていた女性。人の温もりを切望していた、すごく人間臭い女性。愛を欲し、自由を欲した女性。望んだのはそれだけだったのに・・・。私だとしたら、こんな孤独に耐えることができるだろうか、とついつい自分と比較してしまうけれど、おこがましい話のような気もして。。。でもどうしてここまで孤独だったんだろうとも思ったり。。。悶々。。。

サガン、自らが用意した墓碑銘はこう書かれているそうです。

《人生と作品を手際よく片付けたが、その死は本人だけの事件だった》

なんだか孤独に生きるって苦しいね。

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