Sunday, May 19, 2013

「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」(村上春樹 著)


村上作品を読んだのは実は20年ぶり。高校一年の時の古文の先生が村上さんの大ファンで「ノルウェーの森」含めて大量に貸してもらって読んだよなぁ。ま、当時は、現代文の先生からはソシュールフロイトを代表とした哲学本も大量に貸出ししていただいて読んでいたから、その中の一つっていうこともあるけれど(苦笑。

とはいえ、その時の印象というか好みもあって、どんなに讃えられている方だとはいっても、なんとなく避けていたのは確か。なんだか自分の琴線に触れないんだよな、村上さん。なんてことで、今回は本当に久しぶり。仲良くさせていただいている文春さんからの献本でもあるし、時間もあるし読んでみようかな、なんて持参してみただけのこと。開くまで、ちょっとばかり時間かかったし。W

てことで、感想。

どうやらネット上でも色々書かれているようですが、これは村上ワールドの中では、わかりやすい(ビギナーと表現されている方もいた)し、ちょっとしてミステリー調になっているので、普通に楽しめる一冊でございました。今回のような休暇というか、心を整理する時間にはぴったりというか、それなりに本の世界に入ることができ、それなりにそこまで頭を使わないストーリー展開、そして実は色々と考える為のヒントをくれている内容。久しぶりに「村上さん、いいじゃん」なんて上から視点なことを言いたくなった所感でございます。

細かいことをいうと、それはそれでどうよって思ってしまうところもありますが、それをひっくるめて今回の一冊はよかった。

本の世界。これまた久しぶりにどっぷり浸かることができたかもしれません。

本来の自分にこうして少しずつ戻っていく。

“Be who you are”.

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