Wednesday, October 08, 2014

"ワインと音楽と人生と"


ルビーやレンガ色、黄金の色に輝く麦のような洋服を纏っている子もいれば、ブラックチェリーやくるみ、すみれやスモークといった天然のパフュームを纏っている子もいる。単に葡萄から出来ているだけというのに、なんでこんなに個性豊かなんだろう。

「四季」で有名なヴィヴァルディ。協奏曲第1番の"春"では、小鳥のさえずりを表現し、第2番では稲妻や嵐といった夏の天候の不安定さ、第3番の"秋"では収穫の喜び、そして"冬"へ。これもまた誤解を恐れずにいうならば12の音の配列でしかないというのに、こんなにもその組み合わせによる表現に喜びと人生の豊かさを感じることができるのは何故だろう。

もしも人間が葡萄の味と香りしか知らなかったら、そして季節が運んでくれる喜びや辛さを知らなかったら、きっとワインや音楽から感じられることももっともっと少なかったに違いない。人生の深みや幅、厚さがある経験値って、やっぱり全てのアートに必要なんだって実感する日々、無駄なことってないんだから。

年を重ねるってきっとそんな喜びを知ること。だから年をとるのが楽しみになる。それでいい、それだけでいい。

この映画を観ながら、美味しいワインを飲みたくなった。でも今の自分以上に、沢山の経験をつまないとワインたちに申し訳ない。だから日々精進。今日も笑顔で。

・世界一美しいボルドーの秘密
http://www.winenohimitsu.com/

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