Sunday, March 20, 2022

「ミロ展-日本を夢みて」@Bunkamura

今回の展覧会の副題は"日本を夢みて"。ミロは日本好きで、書や陶芸、民藝品等から多くのインスピレーションを受けて作品を創ったといいます。ジャポニズムに影響を受けた画家としては、ゴッホやモネなども有名ですが、彼が見ていた日本というのが2Dだけではなく3Dまでに発展していたってことが興味深かったかな。実際に来日した後の作品の変化についてもね。

「書」というアートが、ただ文字を伝えるものではないことは、M社時代の先輩たちが"それぞれのカタチ"を描いている書の作品 を見せてもらうようになって、すごく実感するようになりましたが、一筆に表される線やフォルムだけで、こんなにも"日本"を感じるのだということに改めて驚きました。アジアでもこれは"中国"じゃないってなぜわかるのでしょうか。そんなことを展示を観ながら感じたことのひとつです。

ちょっと毒吐きます(苦笑)。不定期で放送されている「日本称賛番組」。某番組サイトには「私たちが当たり前と思ってきた日本の様々な文化が外国の人たちには格好いいモノとして受け入れられ、流行していることを再確認する」が主旨だと記載されてましたが、これ本当かなぁ??って思っちゃいます。エンタメだからしょうがないとは思いつつ、なんでしょうか....ストーリーの最後は"日本は素晴らしい"っていうことがお決まりフォーマットになっていて、現実と乖離があるのではと疑ってしまう、というかリアルじゃないですよね。

話を戻すと私はアート好きだからかもですが、こうやってミロの人生に触れて、彼の頭の中と一緒に展覧会を観るという体感するだけで「あああ、私が知らなかった日本がこういうところにあるんだ」って感じるわけです。もちろん「今(令和)」ではないけれど、100年前に日本がどのように見られていたかのかについて知ることができる。それによってもうちょっと知ってみたくなる。やっぱり"リアルなものに敵うエンタメはない"と私は思います。なんだろ、それくらい今回のミロの頭と同化しながら見た日本文化は興味深いものだと再確認できました。

会期も残りわずかになってきましたが、4/17まで。
ぜひリアルを感じてきてくださいね。

https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/22_miro/

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