Saturday, October 25, 2008

「誘惑される意思-人はなぜ自滅的行動をするのか-」

3週間かかりました。NYに持参したものの、ほとんど読み進むことができなかった(半分挫折気分にもなった・・・)。でも読み終えた今だと、その苦悩の時間が楽しかったと思います(Mっぽい発言??w)。ということで結論としては、たまにはこういう頭ぐちゃぐちゃになりそうな本もいいかもです。一瞬理解範囲を超えると人間の脳はパワーアップするかも!?

さて本の内容を一言で言ってしまうと、「人間(動物)は、目先の短絡的な誘惑に弱く、将来のことは逆に割り引いて考えてしまいがちである」といった行動特性を「双曲割引」といった概念をもとに説明している本です。そこからさらに、ある事象を「理性的に理解して強い意志で実行に移すのが合理的である」が、人間は(誘惑に打ち勝つことが少ないため)そうはいかないし、結果として、「合理的な決断をすることによって満足度は減少してしまう」から判断が揺れる、ということに筆者は触れています。

なるほど、色々思い当たることはありますが。なにより一番感じたのは私はあまり先を見通した選択をせず、「今」をメインに生きているよなぁと・・・いうこと。よく外国人(やら男子)に質問される「5年後どうしていたい?」の回答はいつも頭を抱えている私(毎度聞かれる・・・)。満足度100%がいいと思って「今」を選択しているというよりも、将来の自分にまだ約束できるほど意思が確立していないってことなのでしょうか。

最近、お仕事をご一緒している方が「ボクの夢」なることをよく発言するのですが、「そこまでハッキリと言い切れるくらい自分のやりたいことを明確にもちそのゴール目指してレールを築くことができる」ってすごいなぁって思っています。なにげに昨今、私ができる彼の夢の手伝いに参加させてもらいながら、刺激を受けさせてもらっていたりもして我振り返という昨今。ううむ、私いい年して何故に自分で道を定めることができないのかしら・・・情けなし(涙。

話もどって、「合理的な事項の追求による満足度低下」という話から考えたことをもう一つ。昨今、雑誌が面白くないといわれていますが、きっとこの理論なのかなぁと。マーケティングという合理化によって、むちゃくちゃな特集とか考えとかを表現することが失われた結果、編集人の満足度も低下した・・・なんだかそんなことが頭に過ぎりました。作っている本人が面白がってないと、出来たものは面白くないものね。

読み終えた後も色々考えることができる本は、やはり刺激になります。
さー、次は何を読もうか。

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