Saturday, November 30, 2013

光江先生へ。

親愛なる光江先生、

踊ることが大好きだった子供時代に憧れていた先生から、直接指導を受ける機会を得た時は、本当に緊張しました。当時の札幌常識を超え、カンヌ留学をへてコンテンポラリーな世界を見せつけてくれた先生との時間、それは私にとってそれまでのBallet概念が崩壊した瞬間でした。貴方が与えてくれたこの世界は、なんなんだろう...と。

その後、貴方の元で学び、一緒のステージに立つ機会をえたというのに、"もっともっと"、と半ば罵倒されたと感じるくらいの厳しさ、叱られてばかりだ
ったことに反抗して、あえて夜中に自主練ばかりしていた私。今思えば、先生から学ぶ貴重な時間をもっともっと味わうべきだったって思います。浅はかでした、私。きっと先生は私を一人のダンサーとして見てくれていたから厳しかったのだと、今だとわかるのに...。

光江先生。こうして会いに来るのが遅くなってごめんなさい。早く会いにきたかったけど....もうそこにいないってこと認めたくなかった。誰よりも何よりも、病気にも負けない人って、先生のこと思い続けたかった。

今もそちらで踊っていますか?不器用に右ほおをあげながら、踊る貴方の笑顔を思いだそうって思います。股関節からアンディオールできないっておこっちゃダメですよ、軸がずれるって叫んじゃだめですよ。みんな身体の条件が違うんだし、左脳が強いわけじゃないんだから。w

光江さん、ありがとう。思い出深いスタジオの前で、先生と闘ったシルフィード・マズルカを今、聞いています。私の最後の舞台があなたと一緒でよかった。憧れではなく、ダンサーとして師匠と共に時間を共有できたこと、嬉しかったです。

不器用な光江先生。

安らかに眠ってください。ずっとずっと...愛しています。

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