Tuesday, May 24, 2016

「秋から、はじまる」(喜多由布子 著)

相当いらついた...だけど、最後まで読み切ったらちょっとだけ清々しい気分になった一冊。それってなんなんだろう、きっといらつく主人公とどこか自分が似ているからなのかな〜。

帰省中に読んだ一冊、たぶん数年前に文春さんから献本してもらったんだろうな〜。正直まったく読んでいた記憶になくて、だけどどうやら途中まで読んでいた形跡はあり(札幌までのエアの半券が挟まっていた)、だけど読まなかったらしく。However, フラットに今回読むことができました。きっとその昔(7〜8年前)読み始めた時は、相当いらついたから最後までいきつかなかったんだろうな〜。正直今の私も同じ気分になったし、だけどなんとなく気になってしまって、夜中に起きて最後まで読み切ってしまった。その差ってなんなんだろう?

思い返しても全てイラつくのね、この主人公。全部人のせいにしている感じ、なによりも嫌い。頑張らないとか、諦めてそれって全て運が悪いとか理由づけるのとか、本当嫌い。だけどね、やっぱり人ってあるんだよってちょっとだけ思えるようになったのかな、許せるようになったのかな。誰にでもある、そういうところ。

母にも言われた。あなたくらい誰かではなくて自分とだけ比較して生きてきた人はいない、って。私の中では「いえいえ、あなたにそう育てられたのよ」って言いたかったけれど、母にとっては"勝手に育った"らしい部分みたい。もちろん個人的にうらやましーなーって思う人とかいっぱいいるけど、自分じゃないってどっか思ってるから。

だけどなんだろう。これが年齢を重ねるってことなのかな?
人ってそういうもんなんだ(私がどうやら違う)ってこと、わかるようになったのかもしれない。だから読み切れたのかな。

今、出会ってよかったのかもしれない。
久しぶりに学生時代の思い出にある人と会いたくなった。A島くん、あなたは今どこにいるの?

http://bookmeter.com/b/4163285407

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