
権力に抗うイメージが強いゴヤ。どこまでもグロテスクな程に真実味(リアリティ)を追求したゴヤ。有名な黒い絵の一つとして描かれた「我が子を食らうサトゥルヌス」なんて、現在観ることができる状態からですら恐ろしさでいっぱいになるけれど、実は制作当時はサトゥルヌスの男性器が勃起した状態で描かれていたことがその後のXレイ調査で判明していることは有名です。我が子を喰らうくらいの精神状態だったサトゥルヌスの興奮度合いを表現したかったのかもしれません。誰にも見せるつもりではなかったというこれら作品群、なんでしょう...私は女性ではありますが、それがなによりも真実というかリアリティであるような気もします(神話の世界だけどね)。

リアリティを伝えることは、実はなによりも危険なことかもしれない。本人もわかっていたとは思うけど、そこを避けることができない、そんな不器用であり正直な人だったのでしょう。
そして現在の"ゴヤ"ともいえるアイ・ウェイウェイがまたも昨今ニュースになっていました。彼にとっての安らぎの場所と表現ってどこなんでしょうか。同じ時代に生きているが故、しっかり見届けたいと思います。
No comments:
Post a Comment