Saturday, April 16, 2016

現代のゴヤ?

1700年代後半に活躍したスペイン宮廷画家"ゴヤ"話から、彼の何に対しても"ひよらない"スタイルは、現代でいえば"アイ・ウェイウェイ(http://www.aww-ayamaranai.com/)"なんじゃないか、なんて話の展開を遂げた本日の会談。

権力に抗うイメージが強いゴヤ。どこまでもグロテスクな程に真実味(リアリティ)を追求したゴヤ。有名な黒い絵の一つとして描かれた「我が子を食らうサトゥルヌス」なんて、現在観ることができる状態からですら恐ろしさでいっぱいになるけれど、実は制作当時はサトゥルヌスの男性器が勃起した状態で描かれていたことがその後のXレイ調査で判明していることは有名です。我が子を喰らうくらいの精神状態だったサトゥルヌスの興奮度合いを表現したかったのかもしれません。誰にも見せるつもりではなかったというこれら作品群、なんでしょう...私は女性ではありますが、それがなによりも真実というかリアリティであるような気もします(神話の世界だけどね)。

最終的には対政治問題から身の危険を感じて、ボルドーへと亡命したゴヤ。最後の最後に描かれた"ミルク売りの女"に初めて彼の安らぎを感じることができます。勝手ながらに救われる気がしてちょっと嬉しくなるな...。

リアリティを伝えることは、実はなによりも危険なことかもしれない。本人もわかっていたとは思うけど、そこを避けることができない、そんな不器用であり正直な人だったのでしょう。

そして現在の"ゴヤ"ともいえるアイ・ウェイウェイがまたも昨今ニュースになっていました。彼にとっての安らぎの場所と表現ってどこなんでしょうか。同じ時代に生きているが故、しっかり見届けたいと思います。

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