Friday, September 19, 2008

カタカナ禁止令?

先週末は京都・東山で開催された「観月会」へ。今年2度目の京都は、なんだか不思議な空間と時間であったものの、とても充実していました。という・・・おもいっきりJapaneseな時間を過ごしたからというわけではないのですが、帰りの新幹線のお供にと京都駅で購入したのはこの一冊。どうやら最近の私。「日本語」への回帰が進んでいるらしい(笑。


英語コンプレックスがいまだにとれない私が言い訳がましく言うわけではないのだけど(苦笑)、私はやっぱり日本語が好きだ。学生時代、国語の成績は常にAをとっていたし、小論文が得意、高校時代にはソシュールにはまって毎日読書漬けの毎日だったっけ。それもこれも、結局、母語である日本語の響きや繊細さ、そんなことが好きだったんだなぁなんて今更ながらこの本を読み返して思ってしまう。

現在、外資企業に勤めているとなんとも摩訶不思議な日本語(いや、カタカナ語)に囲まれる機会が多くて、なんていうんだろう・・・相手が話しをしている内容というか核心がつかめないことが多分に発生してします。だからついつい本当に申し訳ないんだけど、話す相手に「カタカナぬいて話してください」とかお願いしてしまうやっかいな私(ちゃんと自覚アリ)。でも・・・なんとも漠然と曖昧でつかめてしまう英語ではなくて、クリアな会話したんだよねぇ。日本語でしか表現できないこと、あるって思うのです。デザインの方向性を伝達するには。ううむ、難しい。

今回、この本を読んで、実は一冊読み返した本「草枕」。
ここ数ヶ月で私が考えていたこと全てを言い当てている冒頭でした。学生時代は全く気にも留めなかったことだけど、今読むとすごーく味わいあり深い内容だね。

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「草枕」(夏目漱石)
山路(やまみち)を登りながら、こう考えた。 智(ち)に働けば角(かど)が立つ。情(じょう)に棹(さお)させば流される。意地を通(とお)せば窮屈(きゅうくつ)だ。とかくに人の世は住みにくい。
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そう、住みにくい世の中です。でも・・・理解しあわないとね

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