Thursday, November 23, 2006

love marks(愛着)


昨年出会った記憶に残る本のひとつに"love marks"という本がある。簡単にいってしまえば、ブランディングという考え方の次にくるものが、"love marks(愛着)"という考え方ではないか、という話。ある意味うなづけるところもあるけど、まだまだ実務レベルにおいてはそこの域に達していないってのが個人的感想。

とはいえ、「ブランド」という記号だけでなかなか人は動かなっているということくらいは、既に話題にのぼりつつある。一時、ブランド論なんてものがすごく流行ったけれど、私たちの生活の中にはあらゆるブランド溢れかえりすぎて、そのひとつひとつに認識することすらできていないし、ましてやそこに意味やストーリーが見いだせなくなっていることは紛れもない事実だろう。ある調査によると、一日に35000個ものブランドに私たちは接しているんだとか。それに引き換え、人間の記憶に残るのは、一カテゴリで7つまでなんだそうだ(だから、世界不思議は7つだとか、白雪姫の小人は7人だとか嘘か本当かわからない説話もある)。ということは、どんなに自分たちのブランドの良さを訴えたところで、そのほとんどは記憶に残りもしないということ。ああ、なんと虚しいことか。

そんなことを思いつつ、何度となくこの本を開いてしまう私。決してすぐそこに回答があるかえでもないけれど、次のステップへのキーワードが埋まっているはず。なにはともあれ、私にとってはすでに「愛着ある作品」なんだろうな。

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