Monday, December 21, 2015

シルヴィ・ギエム <ライフ・イン・プログレス>

すいません...泣きました。ご一緒してくれた友人にバレてないと思いますが、拍手しながら涙こぼれました。本当に本当に最期なんだなぁ、彼女のダンスを観ることができるのはって、妙な実感の日。

彼女の舞台を初めて目にしたのは、まだヌレエフが生きている頃、彼女がエトワールに任命された直後でした。その後に"国家遺産喪失"と言われた電撃移籍し、ロイヤルゲストプリンシパルとして北海道公演リハで所属スタジオに来た姿、忘れられません。心底、そこにいるだけで神でした(彼女が使ったバーに誰よりも先に足をのせたこともう隠しません!!)。同時期に、函館までおっかけして楽屋裏でお話ができたこと、20代後半にガルニエで偶然にも"ジゼル"公演を観ることができたこと(ギエムにとっても移籍後に初めての奇跡公演)、思い返せば思い返す程、その奇跡の時間にいれたことに感謝したい。私にとってギエムはバレエ人生の象徴でした。

そして今後、忘れられない日になるであろう2015/12/20。私がこの眼で最期に彼女の踊る姿を観ることができた作品は、マッツ・エックの「BYE」でした。彼女はどうしてこれを最期選んだんだろう。言葉通りかもしれないと思いつつも、他にも意図があったのだろうかと考えざるを得ません。だって、この作品は初演された翌年10月に東京で行なわれた震災チャリティガラでも彼女は踊っていたのだから。

帰宅して、彼女の作品をDVDで観ながら...号泣。端から見るとやばい奴ですが、それくらい人生の区切りとなる人でした。知らない人も知ってほしい。シルヴィ・ギエムって、今の時代を共に生きていること自体、奇跡とも言える人なのだから。

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