Sunday, November 25, 2007

旅紀行:モンサンミッシェル

11月初旬、ふと思いたつ。旅に出よう。。。 で、その瞬間にスケジュール表とにらめっこ。うん、3週目ならいける!!で、早々にチケット予約。我ながらの行動力。たぶん何か思うところがあったのかもね。

ということで、以下より旅先での日記。ここでまとめてあげておこうかと思います。何をその時感じたのか、ある意味支離滅裂なところもあるけど、そのままです。。。

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11月17日 
世界遺産・モンサンミッシェルへ

今回の旅の目的は、「ゆっくりすること。自分を取り戻すこと」の2つ。私の原点(大げ
さか?)とも言えるフランスで一人、ちゃんと自分自身と向き合って考えたいというのがきっかけだった。今年1月に転職して以来、ひたすら突っ走ってきた10ヶ月。プライベートでもこれ以上ないくらいたくさんのことが起きていて、ただただ前をみて頑張るだけ、走るだけだった日々。でも、それじゃいけないってわかっているのに、みえなくしてきたこともいっぱいあって、やっぱり自分はごまかせないところまですでに来ているって感じている、そんな気がする昨今。一方でありがたいことに、仕事生活では大好きな人たちに支えられてきて(私のプライベートの問題も理解してくれている人たちで)だからこそ甘えてしまっている私。しかし今の仕事ではそんな人たちに無理ばかりしてもらっていて、久しぶりに涙がでるくらいそして情けないくらい自分で周りをコントロールができていないことが悔しくてたまらない(久しぶりに先週会社で涙がでてきた)。「私だから」といって、仕事をしてくれている彼らを守ってあげることができない・・・、そんな余裕がない私に落ち込んでいます、正直。

そんな思いでやってきたフランスというより逃げてきたフランスはパリ。どうやらこちらはストライキ真っ最中。来る前からニュースで知っていたもののやっぱり大変です。交通機関が麻痺すると、人間どうでもよくなるというか、なんというか・・・。怒っているフランス人も多数。でもここは、半分ラテンの国フランス。けっこうそれはそれでみんな受け入れちゃっていて、「どうせ出勤できないし」なんていう理由で美術館や博物館までお休み(もしくは一部閉鎖)にしちゃって、カフェでまったりお茶しているパリジャンもたくさんいるようです(苦笑)。まーね、そりゃそうですわ、確かに無理なもんは無理だよね。その割り切り素晴らしい。まー、割り切れないなら後は自分自身ががんばるタイプの徒歩か自転車。最近、パリでは自転車な人たちが多い(というか、市内の施策のひとつ)ので、これまたすごい勢いでぶんぶん走っています。私もトライしようと思ったけど、正直寒いっす・・・・(弟クンに止められたし)。で、3駅くらいは余裕で歩いている私。ま、人間がんばれば何とかなるってことで。

しかし、やっぱり交通機関ダウンは厳しい。
だったらいっそのこと市外に行ってしまえと選択したモンサンミッシェルへの旅。ぎりぎりに申し込んだから大丈夫かしらと思ったけれど、意外に平気だったらしく50名のバス旅行に出かけてきました。朝7時にアンバサドールホテル前集合って、結構きつい(朝5時半起床)けどパリから片道4時間。眠ればいいかなんて思ってでかけたものの、これまた結構愉快なバス旅行。どんどんと景色が変わっていって、最初は馬、その後1時間すると牛、最後は羊。なんて景色にはいる動物がどんどん変わってきます。で、ガイドの説明を聞くと、当然ながらチーズや農作物の種類が変化するのですよ(笑)。最終ゴールのモンサンミッシェルの地、ノルマンディーに近づくほど、リンゴ畑が増えて牛さんが増える。だから、シードルとカルバトス、カマンベールが名物となる。当然なんだけど、ちょっと感動。で羊が増えてくるとこれがまた変化。名物料理がマトンの煮込みになるわけですよ。面白いねー。立ち寄った村はフランスの美しい村に150に選ばれたところらしく、昔ながらの建築方式でとても美しいです。といいつつ、車でいくと数秒で通りすぎてしまうくらいの小さな村。30分もあれば、すべて見終わっちゃたから、後はカルバトスで温まる(村の助役のおばちゃんに驚かれた・・・)。いやー、まったりです。

村を後にして2時間。いよいよ到着、モンサンミッシェル。遠くから見ると、頭の中で流れる・流れる某局「世界遺産」のテーマ(笑)。いやはや偉大ですよ、やっぱり。すごく感動的なくらい目の前にどーんと現れるんです・・・。さらに言えば宮崎さん、あなたは素晴らしい。この島を目にしてあなたの作品のことを思い出すのですから。近づくのが惜しいくらい聳え立つ修道院。美しいです。南仏にある鷹の村でも感動したけど、それ以上。たぶんリアルではなく、テレビや写真で見慣れているからなのだろうけど、目の前に確かに存在している姿。美しい以外の何ものでもなく、ずっと見つめていたい気分になりました。

日本人観光客が多いということなのでしょう、中の修道院見学には日本語のガイドがありました。で、とりあえずレンタル。ぼーっと見学しながら、ここを歩いたであろう修道士に思いをはせながら約1時間半を堪能。特に修道士たちが使っていたという食堂は私の中で大ヒット。遠い昔に思いをはせながら、聖書の独唱を遠くに感じつつスプーンとスープ皿がこすれる音を聞く(たんなる想像)。不思議と聞こえてくるような音楽。なんだか落ち着いた気分になります。回廊を歩いて、外を見て、ゆっくり流れる時間を味わう。ばたばたと過ごしている毎日を遠くに感じながら、自分とだけ向きあう。聖堂の外にいるキリストの姿、ミカエルの姿。信仰心が強いわけでも(そもそもクリスチャンではない)ないのに、本当落ち着いてきます。私、やっぱりこの空気が好きなんだろうなぁ。。。

よくわからないけど、自分が自分でいれる場所。頑張らないでいれる場所。楽しむというより落ち着いついていれる場所。今の私に必要なのは、そんな場所かもしれないって思ったモンサンミッシェルの旅。
今の私を埋めてくえるのに最高な時間・最高な場所。とても満足してパリに戻りました。

さて、明日は何をしようか。。

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