Wednesday, February 17, 2021

Fin de lecture(読了)

「レンブラントの身震い」をようやく読了。私の頭には難解すぎて何度読み返したことか。。。

読みながら数年前に、アートに関する取材を音楽専門家にした時に「ピカソのキュピズムは相対性理論なんだよ。留学していたロンドンでは音楽を学ぶ人は必ず物理を勉強するだよ」なんてことを話をしていたことを思い出しました(当時の私は???でめっちゃ相対性理論調べたなぁ...)。

筆者の場合は数学だけれど、いわゆるリズムとかいうものって数的なんですね。それだから故に数学をクリエイティブという風に捉えることもできるんだって今回改めて気づきました。
ちょっと難しくはありますが、オススメです。

Monday, February 08, 2021

「石岡瑛子- 血が、汗が、涙がデザインできるか」


今週末で会期が終了することに気づき、慌てて訪問。そして...ちょーぜつ並んでいて驚きました。石岡さんって国内でこんなに有名だったの???

まず観終わった感想。あまりの彼女のエネルギーの強さにどっぷり疲労。資生堂やPARCOのADで知られている彼女だけれど、N.Yに渡ってからの彼女らしさの開花は心が震えます。最近、どこぞのおじさんが「女は..」みたいな発言をして騒がせましたが、女であることを昇華させて人として活躍した彼女を前にしたらそんな発言をあーだこーだ言っていることすら陳腐な話に感じます。それだけの強さ、それだけの意思。

とはいえ、彼女の人生をサポートしたのはやはり日本ではなかったことに悲しさを感じるのも事実。彼女の多くの作品も本人同様に海を越えたとこにあるのだものね。
何はともあれ。心地よい疲れを感じる展覧会でした。🍷を飲みながらの感想大会も楽しかったし、なんか元気になりますよ。ふふ
まだの方は是非焦ってご覧になってみてください。

Sunday, February 07, 2021

Chagall(シャガール)


両親と一緒に南仏を旅したのは2002年。私が通い続けていたフランスに「一度行きたい&列車で旅したい(父が鉄男だったw)」というリクエストで決めた場所でした。父は何故だかわからないけれど、昔からロゼワインの辛口が好きだったし、北海道万歳な海の幸が好きな人だったから毎日ワインと食を楽しんだ思い返しても楽しい旅だったなって思う。あれが家族4人の最後の旅だったし。

その時訪れた場所の1つ、シャガール美術館。ロシア人でありユダヤ人だったシャガールがフランスに国立美術館を持っているっていうだけでなんともドキドキしますが、、、なんだかんだいっても彼の作品はやっぱり心に響きます。久しぶりに彼の作品に触れてなんだかあの時を思い出してしまいました。またあの光を感じたいなって。
行き来できる日が来たら、母と小さいパパちゃんを連れてまた行こう。楽しみだな。

Saturday, February 06, 2021

Soirée de visionnage en ligne(オンライン鑑賞会)


同じ時間に「ヨーイドン」で映画やドキュメンタリーを一緒に観る"オンライン鑑賞会"遊びが楽しい。映画館だと終わった後に感想を話したり時間をもつけど、チャットをしながら観て感想を言い合えたりするので意外にインプット量が増えたりもする。特に自分の領域ではないドキュメンタリー系は、なるほどそういうことだったのかとか、相手の知っていることを吸収できるというメリットもあるのかも。

昨夜の一本は「ヒトラーVS.ピカソ 奪われた名画のゆくえ(2018)https://youtu.be/OMQ68iGkjXI」 。私はあくまでアート視点、相手は歴史的な視点で感想言いまくっている差が面白かった。なんだかんだ言っても、こうして知らないことを知れる機会があるっていいもんだよねー。インプット欠乏症の私にはかなりいい機会でございます。
さて次回開催はいつにしようかしら。何観ようかな〜。

Tuesday, February 02, 2021

péché originel(原罪)-イブは本当にアダムを誘惑したのか?-:

年始から始めた聖書のお勉強、本日のテーマは「原罪」。
"旧約聖書において蛇の誘惑により禁じられていた「知恵の木の実」をとって食べるという人祖アダムの罪に由来する"、とwikiさんは説明していますが、要は「アダムとイブの物語」ってことですよね。ま、この罪によって、アダムは労働、イブは産みの痛みを抱くことになったってやつです。

私の場合はあくまでもart視点なので、多くの画家が描いた「アダムとイブ」を観てみましたが、見れば見るほどイラっとします(苦笑)。だって聖書には、
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...女が見ると、その木はいかにもおいしそうで、目を引き付け、賢くなるように唆していた。女は実を取って食べ、一緒にいた男 にも渡したので、彼も食べた。二人の目は開け、自分たちが裸であることを知 り、二人はいちじくの葉をつづり合わせ、腰を覆うものとした(創世記3)
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としか書いてないわけですよ。蛇にそそのかされたのはイブ(女性)っていうのは間違いないけれど、それ以外は特に何も記載はない。でもここから(旧約聖書を経典にもつユダヤやイスラム教発信で)男尊女卑やら"女は罪""女は汚れ"みたいなものが起きているわけですよね。で、それを助長したのがそのこのテーマを描いている画家たちなんだなって改めて...です。

大体ですよ、どこにも蛇は"女"とか書いてないのにこれらの作品に出てくる蛇に胸があったり表情含めて大体が女性っぽいんですよ。しかもイブの表情は大抵悪びてないし(ティントレットの作品では誘惑しているような笑みすら浮かべている)。もう一度言いますよ、一緒にいたアダムに渡したとは書いているけど無理強いしたとか書いてないですよね。
加えて、アダムの描き方ですわ。イブの行動に仰け反ってる気の小さい感じとか、参ったなー的な吹き出しを入れたくなるような(こら、クラナハ親子!!)表現とか、「俺は理性があるけど、イブがいうからさー」みたいな感じ?ねー、どこにそんなこと聖書に書いてる?

そういう中ではちょっと興味深い誰もがご存知ミケランジェロが描くアダム、自分から禁断の果実を取りにいっている姿とか面白い。女性に興味がなかった...と言われる彼だからなのかなんなのか。どういう思いでこう描いたのでしょうか、しかもカソリックの本拠バチカンで!!!

学び始めて改めて思う、宗教理解って本当に大切な気がします。欧州文化の30%以上を占めている(旧約を含めたら70%)宗教の背景って、間違いなく日々の考えとかに浸透しているって思うのだよね。だからね。私は別に強烈なフェミニストではないけれど。あくまでも勝手な男性優位に導く発想はやめようよ、とは言いたい。女流画家がこの時代いなくて宗教が広まったからなのかもしれないけど、そんなにイブ悪いことしてないと思うぞ。ぶぶぶ