このドキュメンタリー映画のベースになっているヌレエフ版『ラ・バヤデール(以下、バヤ)』。この演目には2つの思い出があります。
一つめ。初めて現地でパリオペを観た演目がバヤ。自分でも笑ってしまいますが、その時のエトワールの誰が踊っていたのかは覚えていないのですが(爆)、当時プルミエールだったMarie-Agnès Gillot(2004年にエトワール任命、2018年退団)の"ガムザッティ"演技と踊りに魅了されて号泣してしまったことが思い出されます。
二つめ。遡ること大学時代。(熊川)哲也くんがロイヤル・バレエ入団直後に来札して、ブロンズアイドルを踊ったんですよね。回転が早かったのかなんなのか、その時彼のズラが吹っ飛んでついつい笑ったこと、そして初めて見るバヤに大感動してこれまた泣いたこと。いや、、、それほどこの演目は素晴らしいのですよ。最近では日本でも全幕上映されることも増えましたがなかなか観られる機会がないかもですが...。
そんなこんなで、今回のドキュメンタリー映画を観ながら後半は泣けてしまってやばかった。しかもこの時の無観客オンライン配信の舞台、、、私観てたんですよねぇ。だからあの時のダンサーたちの想いとか舞台裏を知ってこれまた涙涙。あああああ、本当リアルでしか味わえることがない観客との一体感とかあるよな、、って。ううう、思い出してもまた泣けてきます。
前半のリハーサルシーンも秀悦。コロナ禍でジャンプやリフト(男性が女性を持ち上げる動き)を数ヶ月もできなかったダンサーたちの言葉や不安の言葉など、心を打ちました。拍手がない舞台がどれだけ辛いかって想いや、ダンサーたちの絆とかいろんなことを感じました。あああああ、よかった!!
バレエ好きではない方にもオススメ。食わず嫌いなくご覧になってみてください。