"山場はどこだったのだろう?"とふと考えてしまう展示だったので、ちょっと残念に感じてしまった展覧会。いや、素晴らしい作品はいっぱい来日しているのだけれど、時代ごとに並べて延々と画家のキャプションがついていたのが気になったかなぁ....満足度としてはちょっと残念な感じでした(個人的感想です)。ベラスケスの『卵料理をする老婆』とかね、すごく好きなんです。これ描いた数年後にスペインハプスブルグの首席画家になっちゃう人が数年前はこんなの描いていたわけですよ。マドリッド人じゃなく、この人やっぱりセビリア出身だなーって思うわけです。セビリアといえば、フラメンコ発祥だったりジプシーなところでしょう。いいよね、この土臭いというか泥臭い描きっぷり。イタリアバロックとはえらい違いだよね。だからそのコントラストとか同じくバロックを紹介しているのだから対比させたらよかったのになー。
そうそう、ベロッキオも1枚きていました。ダヴィンチのお師匠さん。ちょー正しいルネサンスで、マリアが美しい!若い!あと、ルーベンスもいたし、エルグレコもいた。ミレイやゴーガン(いつから"ゴーギャン"表記じゃなくなった?)、ドガにモネ。いやはや、色々持っていますわね、って。でも、やっぱり、、、プレゼンが気になるんだよなぁ、もったいないなぁ(しつこいけど、個人的感想です)。
でもね、別の視点で考えてみたら...六本木で開催中の「メトロポリタン美術館展 」、只今札幌にいる「ドレスデン国立古典絵画館 」とかと合わせたら今、日本にはやばいくらいの作品がいっぱい来日しているんだよね。簡単に観に行けない状況が続いているし、これはやっぱり観ておくべきだと私は思います。二年前に行くつもりだった『エルミタージュ』に行くのは、もうしばし無理だって思うから余計にね。
会期は7/3まで。始まったばかりです。ご興味ある方は是非。
https://greats2022.jp/
Sunday, April 24, 2022
Monday, April 18, 2022
イスラエル博物館所蔵 ピカソ ― ひらめきの原点」
20世紀最大の画家、パブロ·ピカソのちょっと玄人好みな展覧会。いつも思うけれどイスラエルが所蔵している作品って、欧米のものとは全然違う視点が多い気がします。今回もそう。こんなの持ってるんだーっていう100点はとても見応えが。でも「ピカソを観たい!」という気持ちできたらちょっと残念な人も多いかもだなぁ...。
展示は彼の生きてきた年代とテーマ、それに影響を与えた女性たちもとにまとめられていましたが、短期間で膨大な作品を生み出していたピカソを改めてすごいエネルギーであっただろうと感じました。そしてなにせ付き合っていた女性が若い!!この時って70歳よね?って思いつつの20代!きっと走り続ける男、ピカソって魅力的だったんだろうなぁ(遠い目)。
私としてはゲルニカを生み出す直前の作品群がとても興味深かった。今の時代もそうだけれど、戦争というエネルギーは芸術家といった感性の人にとって怒りというパワーを生み出すのかもしれない。作品を観ながらそんなことを考えました。
会期は6月19日まで。小さな美術館なので予約必須です。
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