13万円で購入された絵が4年の間に510億円へ。アート業界の闇やら商業ビジネスの恐ろしさ、国家問題にも発展しそうな石油戦略に国家と権威の思惑の行き交い。さながら作り込まれたハリウッドミステリー映画をみているかのごとくの100分間のノンフィクションムービー。超面白かった!よくこれ撮影したなぁ...と思える登場人物たち(大統領とか皇子、ディカプリオに出演料払っているのだろうか....)や、様々な立場の人たちのインタビューは、それぞれの思惑を見え隠れさせなんともドキドキする。
しかもすごいのは、この論争は今も続いているってこと。ほら、先月15日にプラド美術館から「本作はレオナルド自身の作では無い」という見解を発表したって記事なっていた(▶︎https://bijutsutecho.com/magazine/news/headline/24843) し、このミステリーの渦中に私たちはいるんだよなって。ひょえ後半に出てくる2019年にルーブルで開催されたダヴィンチの回顧展に、この子はいなかったのだけれど、あの時に裏でこんなストーリーや駆け引きがあったとは知らなかったから、これまたうぐぐ...と。すげーなー、アート業界!!
今年のフランス映画祭でも公開になっていましたが、アートに興味がある人だけではなくて、ビジネスに興味がある方や各国の文化比較とか、単にミステリーが好きっていう人含めて、いろんな人が見て楽しめる一本です。
ちなみに私は特に"フランスという国が持っている文化的なプライドと、アメリカのマーケティングというビジネス手法を確立したパワー"、という差異が明確に出ていたなということに非常に興味を持ちました。
まだ公開されたばかり。ぜひ!!▼「ダヴィンチは誰に微笑む」
https://gaga.ne.jp/last-davinci/